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今回はビシャカパトナム化学工場爆発事故についてです。
事故の原因となったずさんな管理体制について解説します！
是非最後までご覧ください！

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【目次】
00:00 オープニング
01:07 ビシャカパトナム化学工場とは
02:31 ビシャカパトナム化学工場事故について
06:54 ガス漏れ事故の過去
08:03 韓国LGの不祥事は他にも

【あらすじ】
インドにあるビシャカパトナム化学工場は、韓国LGが建てた化学工場だぜ。LGポリマーズ・インディアというLG化学の所有する工場なんだが、実はそこで事故が起こったんだ。その漏れたガスの中には「スチレン」と言うかなり危険なものも含まれていた。

ビシャカパトナム化学工場とは

ビシャカパトナム工場は、インド南東の港湾都市アーンドラ・プラデーシュ州に建てられた化学工場だ
最近はバイオ技術や製薬に力を入れている。特にインドの製薬会社大手の半数がアーンドラ州に集まっている。いわば産業集積地なんだ。古くは農業や鉱業で栄え、近年はIT技術も獲得し発展してきた地域だ
事故の原因となったのはスチレンだ。
芳香族炭化水素と呼ばれるもので、ベンゼンの水素原子の一つがビニル基に置換した構造を持つ。
スチレンは食料品の保温容器や緩衝材から、ポリスチレン樹脂としてプラモデルの成形剤にもなる有用な化学物質なんだ

ビシャカパトナム化学工場事故について
化学工場でガス漏れが起きてしまったんだ。そのガスにスチレンが含まれていて、13人が死亡、1千人もの人々が病院送りになった
スチレンは環境省によって有害大気汚染物質に該当可能性のある物質に選定されているし、悪臭防止法の特定悪臭物質に指定されているほど危険な物質なんだぜ。
今回の事故では目が焼けるような感覚と呼吸困難を訴えたという話もあるんだ。スチレンには全身毒性があって、眼・皮膚・鼻・咽喉への刺激や皮膚閉塞性肺障害、慢性気管支炎等を引き起こすとされているんだ。今回の事故では子どもも巻き込まれてしまって、現地人の怒りはかなり大きいようだ。
およそ300人もの人々が一斉に工場へ押し掛けたり、遺体を担いで抗議したり、工場の閉鎖と移転を求めたりしたんだ。警備員によって押し返されてしまったようだ
原因は新型ウイルスだぜ。インド全土でロックダウンが起きていたことが問題の発端となったんだ。
事故が起こったのはその2ヶ月後の5月7日だ。閉鎖中の工場は操業再開を目前に控えていたそうだぜ。ところがロックダウンで放置されていたガスタンク内で化学反応が起き、過熱してしまった。
ガス漏れの原因はそこね。ガスタンクを内部液が突き破ってしまった
LG側は操業停止していたことは認めていたけど、管理はしていたっていうんだ。保守点検業務はしっかり行っていたというのがLGの反論だ。
もちろん謝罪文もインド現地で発表している。「被害者と遺族を支援するために対策組織を設置し、葬儀の支援とともに被害者への医療支援を行う」だそうだ。
インドの私立総合病院の機器や医師なんかは先進国と比べても遜色ない水準なんだけど、医療スタッフは縦割りだから受付を何度も繰り返さなきゃいけないしな。被害の拡大はガスの影響が半径3キロにも及んだしまったことが原因なんだ。
事故が起こった翌日5月8日、またガス漏れが発生してしまった。そのせいで、半径5キロ圏内は避難区域になってしまった。
LG化学のずさんな管理が原因だったようだ。そもそもLG化学の運用体制には不備があったと報告されているんだぜ。警報システムが作動していなかったんだ。
ガイドラインを遵守していなかった
アーンドラ州首相は1000万インドルピー（日本円で約1,500万円）の見舞金を遺族に支払うそうだ。重傷者には2,5万、長期治療者には10万、人工呼吸器での治療者には100万インドルピーの支払いも決定した。
インド環境裁判所は事故供託金として5億ルピー（日本円で約7.4億円）の支払いをLG化学へ命じたぜ。CEOは過失致死容疑と殺人罪で起訴されている。それに幹部2人と現地従業員10名は逮捕されて、7件の罪状で起訴されてる。
禁錮10年、もしくは罰金刑だ。

ガス漏れ事故の過去
ボパール化学工場事故だ。被害にあった人々は50万人にものぼる
ガスタンクからイソシアン酸メチルガスが漏れ出した。
猛毒ガスで有名だな。もし吸引してしまったら、呼吸困難・喘息・眼、鼻、喉、皮膚への損傷・肺出血・気管支炎なんて症状が出てしまう
問題の工場はアメリカのユニオンカーバイド社による経営だったな。老舗の化学薬品会社なんだが、あまりにもひどい管理体制だったようだ

韓国LGの不祥事は他にも
モニターやスマホは一定の評価を得ているし、LGスタイラーは一時期話題になった。商品の評判は良いところも多いんだが、経営の問題やスキャンダルが確かあった
日本の中小企業への恫喝訴訟・脅迫行為が明らかになった事件だ。LGは液晶テレビの加工技術を盗んだ上に無断使用、しかも盗んだ企業へ特許侵害だとまくし立ててライセンス契約を結ぶように迫った
そもそもこの事件の当事者となった日本人技術者、当時LGに雇われていたんだけど、業界の最新情報を善意でLG社長に報告していたんだ。その情報元が訴訟された中小企業の社長だった。
ところがその行為をLGは「業務の範疇から外れた契約違反行為」「特許技術を盗んだ」なんて言っている。
真相のほどは分からないが、LGの恐喝は特許権譲渡にまで及ぶ。当初は日本の中小企業も技術者も無視したんだ。すると今度はLGにアメリカで提訴されてしまった。LGの要求は執拗で技術者は体調を崩し、結局合意書にサインしてしまった。
技術者無しで裁判を争えないと判断した中小企業の社長は、特許19件のうち5件を合意する形で譲渡した。
結局そこから1年ほど膠着していた。業を煮やしたLGは一年半も前の盟約書に勝手にサインし、合意したとFAXだけ送りつけた。もちろん効力はないから日本で拒否された
ソウル中央地方法院で争った結果、一連の問題はLGの言いがかりだったってことが明らかになった。
話題となった二審。まさかLGの逆転勝訴。そのあと日本の技術者はスパイのように顔写真付きで報道されてしまった。
日本側の上告は却下されて、LGの勝訴が確定したんだ。要求通り、特許を手にしてな。ちなみに、第二審の裁判長はLG側の弁護士事務所に転職をなさったようだ
財閥と国家権力の癒着が明らかになったんだ。調子づくLGは日本でも訴訟を起こしたんだが、門前払いだったようだ
LGが展開する確かな商品質の裏には、こうした経営問題があったんだ。他にも家電量販店でサムスン製の洗濯機を壊して評判を下げようとしたり
家電制御アプリに侵入可能な脆弱性が見つかることもあった。セキュリティの甘さも露呈してしまったんだ。ただ、LGの製品にはやっぱりファンが多い。顧客の期待を裏切らない経営を今後も期待してる。