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数々のヒット作を世に送りこんできた現役映画プロデューサー・酒匂暢彦が、新作旧作を問わず映画及び映画業界の表側裏側を語る映画チャンネルです。
映画をただ鑑賞するだけでなく、監督の制作意図や演出方法、俳優の演技などのクリエイティブ面へ興味関心のある人に対する情報をお届けします。
ナビゲーター:酒匂暢彦<株式会社CHANCE iN 代表取締役>
1984年、日本ビクター株式会社(JVC)入社。1997年、株式会社クロックワークスを設立し、同社代表取締役に就任。 同社で数多くの映画を配給し、02年『少林サッカー』では28億円の興収を記録、09年『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』では興収40億円の成績を上げる。2010年、株式会社 チャンス イン を設立。他の主な配給作品は『CUBE』(98)『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)『マッハ!』(04)『スーパーサイズ・ミー』(04)『THE JUON/呪怨』(05)『運命じゃない人』(05)『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序』(07)『ヒトラーの贋札』(08)『アフタースクール』(08)『チェイサー』(09)『ファッションが教えてくれること』(09)近年のプロデュース作品は、『窮鼠はチーズの夢をみる』(20)
<ゲスト:映画宣伝プロデューサー竹内 伸治>
石油会社を経て、1988年4月に株式会社シネマテン入社、同年9月株式会社アスミックに出向、翌89年6月同社に正式入社。当初はレンタルビデオ用の本編映像制作、宣伝材料制作などを担当。16mm文化映画の制作担当、レンタルビデオ営業なども追加され、アスミックの劇場配給進出に伴い、配給宣伝、配給営業、字幕制作、宣伝材料制作、買付などをすべて同時期に担当していたこともある。
16mm映画製作窓口としては大澤豊監督作『さようならカバくん』(89)などを担当。宣伝プロデューサーとして、『ツルモク独身寮』(91/今関あきよし)、『ボブ・ロバーツ』(92/ティム・ロビンス)、『キリング・ゾーイ』(94/ロジャー・エイヴァリー)、『ユージュアル・サスペクツ』(95/ブライアン・シンガー)、『ファーゴ』(96/ジョエル・コーエン)、『八日目』(96/ジャコ・ヴァン・ドルマル)、『日蔭のふたり』(96/マイケル・ウィンターボトム)、『スクリーム』(96/ウェス・クレイヴン)、『世界中がアイ・ラヴ・ユー』(96/ウディ・アレン)、『スリング・ブレイド』(96/ビリー・ボブ・ソーントン)などを担当。
98年4月に株式会社アスミックとエース ピクチャーズ株式会社が合併、アスミック・エース エンタテインメント株式会社となる。映画宣伝グループ グループリーダー、宣伝部長、取締役宣伝部長、執行役員宣伝担当、常務執行役員映画宣伝グループ/映画製作グループ/大阪営業所担当などを歴任、09年12月31日付で同社を退社。最後の役職はエグゼクティブプロデューサー。
アスミック・エースでの宣伝プロデュース作品に『ビッグ・リボウスキ』(98/ジョエル・コーエン)、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)、『雨あがる』(99/小泉堯史)、『ショコラ』(00/ラッセ・ハルストレム)、『ターン』(00/平山秀幸)などがあり、最後の宣伝プロデュース作品は外国映画『めぐりあう時間たち』(02/スティーヴン・ダルドリー)、日本映画『ジョゼと虎と魚たち』(03/犬童一心)。宣伝監修、宣伝統括としては、『阿弥陀堂だより』(02/小泉堯史)、『ホテル ビーナス』(04/タカハタ秀太)、『間宮兄弟』(06/森田芳光)、『アーサーとミニモイの不思議な国』(07/リュック・ベッソン)、『ソウ』シリーズ(04-11)などを担当。04年からはドリームワークス作品配給に従事、05年から日本公開が始まり、『シャーク・テイル』(04/ビボ・バージェロン、ヴィッキー・ジェンスン、ロブ・レターマン)、『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』(05/ブラッド・シルヴァーストーン)、『マダガスカル』(05/エリック・ダーネル、トム・マクグラス)、『ミュンヘン』(06/スティーヴン・スピルバーグ)、『森のリトル・ギャング』(06/ティム・ジョンスン、ケアリィ・カークパトリック)などの統括を手掛ける。08年にはプロデューサーとして、森田芳光監督作品『わたし出すわ』を初めて担当、翌09年に完成し公開した。
アスミック・エース退社後の10年、11年はフリーで、アスミック・エース配給『ソウ ザ・ファイナル3D』(11/ケヴィン・グルタート)、セテラ・インターナショナル配給『あしたのパスタはアルデンテ』(11/フェルザン・オズペテク)の宣伝監修を担当。
11年10月1日付で、株式会社スターサンズ執行役員映画事業担当に就任。ヴェルナー・ヘルツォーク監督作『世界最古の洞窟壁画 忘れられた夢の記憶』(10)、パオロ・ソレンティーノ監督作『きっと ここが帰る場所』(11)、ヤン・ヨンヒ監督作『かぞくのくに』(12)の宣伝プロデュースを担当し、翌12年同社を退社。13年1月劇場公開した、パオロ&・ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟監督作『塀の中のジュリアス・シーザー』をフリーランスの宣伝プロデューサーとして担当した。
また、04年にはペンネームで夕刊フジの映画コラム「スクリーンの裏側から愛をこめて」を4月から9月までの半年間に亘って連載、映画コメンテーターとしてBSフジ「映画大王」(00-01)、TX「ミューズの晩餐」(10-11)などに出演している。
#ロストケア #映画 #レビュー #松山ケンイチ #長澤まさみ #鈴鹿央士 #加藤菜津 #柄本明 #戸田菜穂
答えはなく、難しいですが、それぞれが深く考えさせられる傑作だと思いました。
日本人全員に観て欲しい作品です。
自宅介護経験者です。身内だからこそ『いつまで続くの?』って心の中で思ってしまった自分に恐ろしくなりました。もう終わってほしいとも思いました。家族全員が壊れていったし暗いトンネルの中で本当に苦しかった時に彼が現れてロストケアと称して行動してくれたとしたら『◯◯し』と罵倒することはできなかったと思います。
仕事で、生活保護の申請に同行しますが、あのシーンは映画だからあんなふうにしたのであって、実際に申請も受け付けずにあのような対応を取れば問題になるし、あんな対応をする職員は実際はほとんといません。ていうか、左の人って、いちいち右の人の言う事を否定しますよね。
小説を読まれたらわかるかもしれませんね。
映画とは 違う視点ですから
介護している身で この本を読んで 身につまされました。
小説もお時間ありましたら お読み下さい。
私が斯波ならこう考えるかもしれない。
あなたの年齢まで生きられない人もたくさんいる、その人達に比べたらもう十分生きてきたではないか、と。
自分も父を介護してたので最後の方は大泣きしてしまいました😭。
予想通りのストーリーではありましたが、
本当に難しいテーマであると思います。
家族の内側で起きている、壮絶な環境。
それを、個人としても社会としても救えないジレンマ。観ていて自分に腹が立つ!!けど
それでも自分の親はともかく(それも良くないけど)他の人を「送る」それは彼がして良い事ではない。例えそれが誰かを救ったとしても、100%気持ちが分かるとしても…。
切なさと、怒りと、不甲斐なさが入り混じりました。
緩く始まり、ドンドンヒートアップしていく…
松山さんの静かな佇まい、長澤さんも素晴らしい心の揺れ動きを演技…42の謎解きからがもう、松山さんの在り方、柄本さんのキャラクター作りの素晴らしさ…と言うより、柄本さんは憑依っぷりの凄さ…
逮捕されてからの松山さんと長澤さんの接見シーンの松山さんの生きているけど既に死の境地に至ってる態度に長澤さんの葛藤…素晴らしい演技を観せて貰いました…
戸田さんは、瞬間的な怒りで時間経過で果たして、その気持ちを維持していくのかなど考えることを沢山積み上げられた作品でした。
日本の現状、これから誰しもが避けて通れない制度への議題提起でもあると感じました。
ある種、「すべてうまくいきますように」と対局にあるかなと思います。自分で死も望める立ち位置と生死の自己判断が出来ない、周りのひとが考えるという点は、同じですが尊厳死を国レベルでの取り上げを比較してしまいました。
素晴らしい作品でした…
先ほど観てきました。画としてはテレビドラマと変わらない緩さを感じましたが、それでも役者の好演で十分素晴らしかったです。
サスペンスにしなかったのは本当に正解だと思う。
自分は単純に戸田菜穂さんの裁判の叫びに心が震えたのですが、「彼女も5年後はどう思ってるかわからない」「坂井真紀のほうは心の整理がついている」というのは気がついてない視点でした。結局自分も見たいと思うものしか、見ていなかったのかもしれません。勉強になりました。
現在、認知症の母を自宅介護している私にとって、この作品はハマりすぎました。
それにしても、柄本明さんはズルい! 普通なら認知症の人はあんな事は言わないけど、彼が演じると自然のように見えてしまいます。今でも、柄本さんがらみのシーンを思い出すだけで涙が出ます。
こうして私が映画を観ていられるのも、支援サービスのスタッフの皆様のおかげです。あらためて感謝するとともに、私自身、母の介護に取り組む勇気が出た作品でした。
なんといっても松山ケンイチ!でした。
3/29山形フォーラムで見てきました。介護の現場や生活保護の限界、生活困窮者の孤立などをエンタメ映画として面白くまとめており考えさせられました。ただ最後の方では斯波がかわいそう的描写になり、殺人の正当化という論理に飲まれそうで怖かったです。介護を経験した身としては、斬波を許してしまいそうな自分が恐ろしくもあり、国の制度がこんな問題を助けるものになって欲しいと思いました。
皆さん仰られるように演技陣の好演、特に松山ケンイチさん、柄本明さんの演技はとても素晴らしく、心に深く残るものでした。
だが故にこそ、この映画を見た鑑賞後感はとても釈然としないものが残るものとなりました。
以下ネタバレありです。
松山さん演じる斯波は、自らの介護の地獄からの救いを父親からの嘱託殺人によって得て、その救いを己の介護士としての職業から、自らの判断で施した結果が40数人に及ぶ殺人になった。この物語の根幹はこれだけのことで、単なる殺人であることは変わりがないことだと思います。
個別には様々な事情があり、もしかしたら当人にとっては解放に見えるものがあるかもしれませんが、それを他者が「施す」ことはやはりイカンことだと。この映画で引っかかるのは、斯波の行動や考えに「同情」ゆえの一定の理解を与えるような描き方。どこかヒューマンドラマ的な鑑賞感に違和感を感じます。かように重い物語(テーマ)をエンタメとして一般に飲み込みやすく、提供するためには仕方がないことかも知れませんが、ここがどうしても私にとってこの映画を受け入れがたいものにしています。高齢化社会の問題や、家族のありかたなどいろいろ考えさせる意義はありますが、ヒューマンテイストにせず、もっと苦いものは苦いままに突き付けて欲しかった、そんな感想を抱きました。
本当は「答えのない問題」ということにしてはいけない物語ではないでしょうか。
昨年観た、深川栄洋監督の「光復」にも介護による殺人が描かれますが、この映画とは逆に殺人が主人公の地獄遍歴の始まりになっていて、こちらの映画の苦みのほうが私の好みでした。
閑話休題:動画の中で酒匂さんが「中国みたいな、日本のように民主主義ではない独裁的な国では高齢化社会にどんな風に対処するのか怖い」ということを仰れてましたが、いやいや日本なんかも結構怪しいと思いますよ。日本には強権的なものはないかもしれませんが「同調圧力」という、なかなか個人が抗えない空気がありますので(笑)
以上、長文失礼しました。
5:47 ここまで聞いて、ちょっと面白そう
1~3月期において、外せない邦画といって差し支えない内容の作品でした。
まさに”安全地帯””自己責任”というキーワードが表す通り、
介護問題をミクロ(個人)という穴に落とし入れてることの危うさを突いてますね。
また、認知症の怖さを、他者でなく当事者から語らせているのも重要で、
彼らは旧通念の”ボケ”ではなく、まだら症例が多々あるところ。
自分も過去にそういう親族を看た経験があります。柄本明さんはすごい。
動画では酒匂さんの手元にパンフレットがあるものの触れておられませんでしたが、
この企画はなかなか通してもらえなかったところ、日活に拾われて、
その段階から松山ケンイチさんと構想を膨らませていたそうで。
前田監督の制作姿勢に大変感銘を受けた次第です。
長澤さんが美しくて見とれました サソリオーグの人とは思えず😅
松山ケンイチに憧れてたスタッフの女性は、どうして風俗嬢になったんですかね。あのシーンが謎でした。
大変参考になりました。コロナが始まった直後に母が倒れ、その後の入院、介護施設への入居とお医者さま、看護師さん、介護施設の職員の皆様には本当にお世話になっています。綺麗事では済まされない問題ですが、やはり、尊厳ある形で最後を迎えさせてあげたいと思うのが親族の気持ち。では、尊厳ある形とは何かと問えば難しいですね。以前取り上げられた『グッド・ナース』とは、また違ったタイプの作品なのでしょうか?私はデビュー当時からの松ケンのファンなので、是非、鑑賞してみます!
社会的な問題提起という意味合いでは存在感ある作品ですが、私の場合、見終わって余韻はたなびかなかったです、残念ながら。
自分はすでに両親を亡くしており、しかも、母親が亡くなる半年ほど、自宅で介護していました。
その経験からして自分は、かなり胸を締め付けられるような内容だと思いました。
特に、斯波が父親からコロシてくれというセリフ。
自分も末期がんで、脳梗塞を患った母親から死なせてくれと言われたことがあります。
さすがに、そのときは、元警察官の父親が怒鳴って、そういう行為をしませんでしたが、一歩、道が違えば、自分も斯波のような立場に立ったのではと、考えて見ていました。
さすがに、そのまま帰ると気分が悪くなるので、この映画の後に、「マッシブ・タレント」を見て、バカ笑いしてから帰りましたけどww
正直ここまで来るかと思っていなかったので驚いた!
鑑賞する前はいわゆる相模原事件を想っていたので、鑑賞後調べて酒匂さんが仰る通りに事件前に原作が書かれていて
ある意味こういう世の中を予見していたのでさらに驚かされた。
今のヤングケアラー問題も描かれているし、事件を犯した斯波は政治的宗教的にも解かってやっているので本当の意味で
確信犯であるということも更に驚き!!ある意味死刑問題にも触れている。
竹内さんが仰る“勝負”ですけれど本当に斯波はいずれ捕まるだろう、そこまでに彼が言うところの“救い”を続けるところ
そしていざ捕まればあっさり認め検事に「国家の死刑、自分の救いどちらも正義なのでは?」といったようなセリフを
言わせてしまう覚悟とかも・・・これ逆に裁けないよな・・・と長澤まさみの検事もまともに反論できない場面、
本当に答えがないですよね。
文章にうまくまとめられないですけれど、驚嘆しかなかった映画でした。
救いは由紀ちゃんの加藤奈津さんが可愛かったのが救い・・・彼女いい役者になりそう。
興行的には個人的にはもっと言っている感アリです、自分が見た回はサービスディとはいえ150席で100人くらい入っていて
口コミがあるんだろうなと思いました、そういう意味で誰にも勧めない映画ではなく誰もが見ていて損はない映画と
感覚的に思います。
ちなみにマツケンが役作りで太ったのは『聖の青春』ですね、ちなみにライバルの羽生さん役やった東出昌大さんも
はまり役でしたね。
蛇足ですが成田氏の集団自決発言は物理的ではなく役職を退くであって思想とはちょっと違い、その誤解は解いていただきたい💦
擁護するわけでは無いですが、間違って伝わっていると思います。
キャストもテーマも好み(と云う表現も変ですがそれはそれとして・・・)
だったので観に行きました。
しかし私には今ひとつ〝迫るもの〟がなく没入出来ませんでした。
むしろ他作品で恐縮ですが「Plan 75」の暗くて重い映像の方がずっしりとした質感がしっくり来たのを思い出しました。
しかし松山ケンイチ&長澤まさみの素晴らしさは印象的でした。
酒匂さんと同じく「川っぺりムコリッタ」大好きですw
ロストケア
映画は娯楽ですが時に深く考えさせられる作品もあってもいいと思います。僕にとっての本作がそれです。
生まれ落ちて生きて死することは人の営みであって誰にとっても同様で普遍です。それを現代日本に当て嵌めてみると歪さも生じています。例えば大友検事の母は高級老人ホームにての他者による介護、父は孤独死、斯波被疑者の母は描かれずに不明、父は息子である当人の必死の介護の挙句の嘱託殺人、ただし死すれば全て無に喫して残るのは残された者の想いや禍根です。
そろそろ還暦を迎え両親が共に80代という僕にも決して遠い未来でなく事実としてあって他人事でもない、だからやはり心には刺さります。
ラストまで観て時系列的に主人公の心の変遷を想うと、あの折られた鶴とそこに書かれていたメッセージによって涙するほど
想いが残りました。でもその後の行動や凶行を起こしていて、その経緯や心理は特に気になっています。
「救い」と称しての殺人で無に喫した当人はともかく残された者の想いはやはり多様であっていたたまれないでしょう。
長野県の架空の市が舞台ですが、あのロケーションや湖畔の風情は諏訪です。また本県は長寿県なのであのような窓口での生活保護申請を簡単には却下せずに多分に相談には乗りますよ。全く逃げ場がなくなっていくその設定には無理はありますね。
「見えるものと見えないものがあるんじゃなくて、見たいものと見たくないものがあるだけなのかもね。」との台詞も日々の多くに通じるようでちょっと僕には響きました。
ちょっと「グッド・ナース」にも似てるかなぁ… あれも実話がベースだから国を問わず現代社会の闇です。