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韓国から新たな衝撃の才能!新時代の逃走“サイレント”スリラー『殺人鬼から逃げる夜』。
到着したシーンは、本作の中でも随一と言っていいほど強烈&最恐のインパクトを誇るシーン。殺人鬼・ドシクが、執拗にギョンミを狙って襲いかかる強烈なシーンだ。恐怖に怯える表情で、自室のドアを見つめる主人公ギョンミ。聴覚が不自由な彼女にとって、扉の外で何かが起きているかを探る 唯一の術は、ドアに近づき手を当てて物音の振動を確かめること。自宅に侵入した殺人犯ドクシがどこにいるのか、何をしているのか…。騒音測定器を片手に、恐る恐る近づくと、その瞬間にドン!とドアに斧が突き刺さる。笑いながら、ドアを斧で突き破る様子も異常な恐怖を感じるが、壊れたドアの隙間から顔を出し、冷静なトーンで語りかける「一言」には戦慄が走る。
サイコパスな殺人鬼・ドシクを演じたウィ・ハジュンは、名作ホラーとして愛され続ける映画『シャイニング』にオマージュを捧げるこのシーンを、本作の最も恐ろしいシーンであると明かし、「ドシクは彼女をただ単に殺そうとはせず、極限の恐怖に追い詰め、その状況をまるでゲームでもしているかのように楽しんでいる。背筋が凍るようなドシクの殺人ゲームが最高潮に達した瞬間という意味で、最も恐ろしいシーンではないかと思う」と撮影を振り返っている。
映像内では、窮地から逃れようと勇気を出して窓から逃げるギョンミの姿が描かれるが、髪を捕まれ、絶体絶命の大ピンチに陥ってしまう。しかし、そんな状況でもあきらめないのがギョンミの強さ。機転をきかせ、逆にドシクを引きずり落とそうと試みるパワフルな姿がたくましい。そして物語は、命をかけた追いかけっこヘ! 高揚した様子でギョンミを追いかけるドシクの姿は、まさに殺人ゲームを楽しむサイコパスそのもの。果たして、真夜中の街を疾走し、必死に逃げるギョンミの運命は!?
革命的に新しい恐怖の追走劇と、命綱なしで物語に放り込まれるようなノンストップで畳みかける衝撃で観る者を緊張と興奮の渦中に引きずり込む。
監督・脚本:クォン・オスン
出演:チン・ギジュ『リトル・フォレスト 春夏秋冬』、ウィ・ハジュン『コンジアム』、パク・フン『ゴールデンスランバー』、キル・ヘヨン『はちどり』、キム・ヘユン『殺人者の記憶法』
韓国/カラー/シネスコ/5.1ch/104分/
字幕翻訳:根本理恵
原題:MIDNIGHT
配給:ギャガ
公式サイト:gaga.ne.jp/satujinki/
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やばい、怖いよりかっこいいが勝つw