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映画大好き兄弟によるネタバレ感想ラジオ。今回語るのは、李相日監督が『悪人』『怒り』に続いて吉田修一の小説を映画化した『国宝』。3時間の超大作で描かれるのは、とにかく凄まじい演技合戦! 吉沢亮と横浜流星が役にマッチし、とんでもない境地に連れて行かれる! 果たしてこれは歌舞伎なのか?あるいは別の何かか? 今回も深掘って語ります。「あっこれヤバ!」
※このラジオは2025/6/9にXのスペースで配信したものです。
兄:しの( https://twitter.com/mouse15278 )
弟:ばんぼ( https://twitter.com/babonbobonbo )
0:00 役者が凄まじい
1:26 女形という異形
2:51 吉沢亮と横浜流星が役にマッチ
5:24 曽根崎心中の凄み
7:46 演目がサスペンスになっている
10:33 これは歌舞伎なのか?
12:53 「血と才能」の対立の意味
16:09 皮肉も込められている?
20:13 鷺娘はあれでいいのか?
22:56 終盤のダイジェスト感はある
25:54 総括:芸術の功罪がある
#吉沢亮
#横浜流星
#国宝
#映画
わかる。かなり引っ張った割にラストが単純って印象を受けた。主人公が最後何を思うかは見せず観客に委ねても良かったかなと。
俊介が曽根崎心中のお初、喜久雄が徳兵衛をやる映画の展開は巧いと思いました。横浜さんのお初はたしかに吉沢さんのお初より落ちますが、あそこはお初の死と俊介の役者としての死を重ねていて、だから徳兵衛をやる喜久雄の悲しさが噴き出す姿に泣いてしまいます。二人とも凄い努力ですが、うちの夫は「横浜君は体が硬い。女形は厳しいな」と言っていました。でも、圧倒的に面白い映画で3時間を長く感じませんでした。それと、万菊(田中泯)のモデルを板東玉三郎さんだと言っているネット民の人もいますが、時代的には6世中村歌右衛門でしょう。玉三郎さんが頂点に立つ前の「女形の至宝」と言われた役者です。
俊ぼんの曾根崎心中をやるにあたって「観客は義足を観たいと思っているんだよ」って台詞がありましたよ?
足が無いことを観客は知って観に来ていて、転ばないかハラハラして(喜んで)観ているわけですよ。
俊ぼんのもう一方の足が壊疽していることを劇中で知った喜久雄の覚悟と、心中する徳兵衛の覚悟が被っていたとは思いませんか。
吉沢亮、横浜流星ともに、歌舞伎、女形よくできていました。演技、ひとつ、ひとつが、上手いし、よくできていました。
曾根崎の吉沢亮は青年喜久雄、横浜流星は熟年万菊指導経験済み狂気。
普通どんなに努力しても一年半で歌舞伎の女形にはなれませんよ。
それが違和感がなかっただけでなくスターになるだけの風格や品位まで醸し出していた。
す、凄い。
やはり吉沢亮さんと横浜流星さんにはそれだけの「素質」があったんだと思います。
特に吉沢亮さんに人間国宝にまでなる喜久雄が「できる」と見抜いた監督の眼力は凄いなと思いました。
歌舞伎版『ガラスの仮面』みたいで楽しめました。(まんま北島マヤと姫川亜弓)
怪我のアクシデントがありながらも舞台をやりきる姿は迫力を感じつつも、純粋な歌舞伎の良さかと言われるとどうか……とは確かに思いました。
ただ、序盤で親父が死ぬシーンから、生死を超越した矜持を持つことの素晴らしさ・残酷さがこの作品の核だと自分なりに解釈し、そこは終始一貫してたなと感じました。
李監督は、吉沢君の演技をまだ原石だよと言っている。吉沢君どんだけ凄いんだよ。
見た感想としては、3時間も飽きさせずに見せる演出に驚き、素直に面白かったということと、今まで教養として未知のものだった歌舞伎という芸の魅力に触れられたのはすごい良かったです。
が、やはり原作付きの作品を3時間という限られた時間で描いている故か、後半からラストに至るまでの展開が「え?なんでそうなったん?」という唐突感がどうしても拭えない一方で、お二人も言っておられたような説明セリフに、ちょっとダサさを感じてしまいました。物語が数十年と言う長い時間を描くわりには、時間の深みが伝わりにくいかなと。本当は5時間くらいあれば良かったのかなと思いました。
同じような芸道を描いた作品に、例えば「覇王別姫」があり、同じような上映時間ですが「覇王別姫」の方がそのあたりの物語運びは優れていると思いました。
あと、やはり吉沢亮は年を取らなさすぎかなぁ。
俊介の曽根崎心中は、役柄の状況と同じで、ほんとに命をかけてるんです。歌舞伎役者ではなく、俳優がやる意味は李監督が話されてますよ。ただ歌舞伎を見せればいいという話ではないのです。それならドキュメンタリーでいいですから。歌舞伎役者を演じる喜久雄と俊介を描きたいので、カメラを引いた映像は歌舞伎として、寄りのカットは演じてる2人を見せてるのかな。納得いってないほうの方の気持ちもわかりますが、それは原作を読むとよくわかりますよ。失踪後の俊介はもっと壮絶です。そして俊介が花道でコケて前に進めない描写は原作にもあります。そのシーンの演目は違いますが。ラストは…原作はえ?!と思わせる終わり方なので、個人的には原作のほうを観たかったです。長々と失礼しました。